学校ではよく「読書感想文」を書かせますが、これは、読解力の育成にはとても効果的です。とくに、学校が舞台だったり、自分と同世代のこどもが主人公だったりする物語を読むと、自分の生活と結びつけて感情移入ひやすく、心情の変化も読み取りやすくなります。本の世界で感じたことを自分の言葉にして感想文を書く作業が、心と言葉の距離を縮め、読解力を効果的に高まるのです。小学生ならまず400字くらいの感想文にまとめることから始めましょう。慣れないうちはあらすじを書いてしまいがちなのですが、たとえば主人公のことが好きなら、なぜ好きなのか、理由を書くように促します。感想文をまとめるだけでも、作品を注意深く読み取る習慣が身につき、読解力の向上につながります。